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水島博巳 社会保険労務士・行政書士事務所の所長ブログです。
2012-04-06 (金) | 編集 |
60歳定年制

定年年齢は60歳。
法令上は①65歳まで定年延長②65歳までの継続雇用制度③定年制度の廃止。
そのいずれかの採用を企業に義務付けています。
継続雇用制度を採用する場合、継続雇用の基準について労使協定等により予め決めることを認めています。

「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」の改正により、その基準を設けることが出来なくなり、原則65歳まで希望者全員が継続して雇用されることになります。
経営側からは「若年者雇用について阻害要因」になるとの意見も出ています。

はたして、本当に希望者全員が継続して雇用されるのでしょうか。
継続雇用は、1年ごとに労働契約を更新する形態を取ることも可能と思われます。
その基準に年齢制限的な要素を含むことは出来ませんが、最低賃金等の法令上や行政上の制約に抵触しなければ、業務遂行能力や勤務態度等についての基準を設けることは可能です。
勿論、その更新できない場合(所謂「雇い止め」)においては、客観的合理性と社会的相当性が必要ですが、もしかすると現在より継続雇用が減少することもあり得るのではないでしょうか。

従って、個々の従業員にとって厳しい選択を余儀なくされる場合もあるでしょう。
今般の「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」の改正は、一定の条件のもと関連子会社等における雇用も継続雇用として認められます。そうなると一般的に賃金や処遇の低下を伴う労働条件の変化を、従業員は受け入れざるを得ないでしょう。子会社への転籍、賃金の低下、労働環境の変化など相当の覚悟は必要です。予め労使協定等で包括的な基準を設ける場合と異なり、経営者も従業員も相当に慎重な対応が求められるようになりそうです。

厳しいお話ばかりしましたが、今日の日経新聞に高齢者(60歳以上)パイロットの活用についての記事がありました。パイロットは2種類以上の機種の免許を持てないという制約のもと、高齢者パイロットは熟練した旧式の機種に対応し、若年パイロットは新型機種に対応することが出来るので、航空会社の経営上のメリットもあるような趣旨の記事でした。
伝統芸能や文化、熟練技術を要する大工仕事にも同様のことが言えると思います。
65歳を過ぎて介護施設のセンター長として、元気にご活躍されている女性も知っています。
70歳過ぎても現役で経営革新に励む中小企業の経営者もたくさんいらっしゃいます。

60歳以上には誰でもが確実になります。
60歳以降(勿論65歳以降でも)の働き方は、ご自身の自由選択です。
十分な財産的背景があれば、60歳を待たずに早期にリタイヤをすることも自由です。
法律や就業規則など社会的ルールに頼り、60歳以降に甘んじて厳しい労働条件を受け入れることも、ひとつの選択肢として否定はできません。
その選択の幅は40歳代や50歳代における「働き方」の意識や選択により大きく変わります。
(もっとも40歳からパイロットに挑戦することは現実的ではありませんが)

選択の幅を広げる「気づき」を遅くとも50歳台前半で持つことが出来るようにしたいものです。
経営者(政府)は「気づき」を広げるチャンスを造る支援をすることで、従業員が(国民が)60歳以降も元気に活躍できる企業(社会)を造ることができると思います。
「若年層の雇用の阻害」など否定的に捉えるのではなく、更新する基準が厳しくなると否定的に捉えるのではなく、高齢化社会を迎える際して、60歳以降の「働き方」を前向きに考える社会風土が出来るように心がけたいものです。高齢化社会の到来という現実を見て、企業(日本国)の活性化に真剣に取り組みたいと思います。
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